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信頼、創造、試行錯誤。
子どもたちの「もうひとつのいえ」を築き上げる
クリエイティブな大人たち

「子どもたちが安心して過ごせるもうひとつのいえ。」というコンセプトのもと、福岡県福岡市で2つの放課後等デイサービスを運営するNPO法人noie。「六本松のいえ」は2022年に、「高宮のいえ」は2023年に開所したばかりで、明るい室内には子どもたちが夢中になって遊べる仕掛けが散りばめられている。

noieの理事長の堤尚代さんと副理事長の城真衣子さんは、もともとはご自身のお子さんがきっかけで繋がったママ友同士。プライベートな場面ではお互いのことを「尚代ちゃん」「真衣子ちゃん」と呼ぶ様子からも二人の親しさが窺える。

そんな二人が友達からビジネスパートナーになった経緯を聞きながら、施設の取り組みやスタッフたちの思いにも触れていきたい。

子どもたちが安心して過ごせる居場所づくりを


──代表のお二人はママ友同士だったんですよね。

尚代さん「真衣子さんと私には、震災がきっかけで福岡に移住してきたという共通点があるんです。彼女は東日本大震災のときに東京から、私は熊本地震のときに熊本から引越してきました。お互いの子どもが小学校で同じクラスになったことをきっかけに仲良くなり、休日も一緒に公園で遊んだりしていたんです」

──そんなお二人がなぜ、お仕事で関わるようになったのですか?

尚代さん「最初のきっかけは、私が地元の友人から『熊本で企業主導型の保育園を立ち上げたいから協力してほしい』と相談を受けたことでした。自分にとってこんな機会は一生に二度はないだろうと思い、家族を連れて再び熊本へ戻ることを決意しました。しかし、当時の私は保育のことなんてまったく分からず……。仲の良い真衣子さんが保育の仕事をしていたので、相談することにしたんです。二人で保育の話をしたのはそのときが初めてだったんですが、彼女の保育に対する想いを聞いて深く感銘を受けました。そこで、真衣子さんにもぜひ私たちと一緒に園の立ち上げに携わってほしいとお願いし、コンサルという立ち位置でコンセプトや理念などを一緒に考えてもらうことになったんです」

真衣子さん「久しぶりに会ったタイミングで立ち話から始まったんだよね。尚代さんが『私、熊本に帰るかも』って言うからびっくりして、その流れでお茶しに行ってさ(笑)。当時は私もいくつかの保育園の立ち上げを手伝っていたから、色々と話もできてよかったです」

尚代さん「私に保育や福祉の世界の入口を教えてくれたのは真衣子さんです。この業界のことを最初に彼女から学ばせてもらえて、本当に幸せな気持ちになりました」

──のいえが誕生する前にそんな出来事があったんですね。それから尚代さんは熊本の企業主導型保育園で副園長を勤められたそうですね。その後に再び福岡に戻ってきたのですか?

尚代さん「そうなんです。立ち上げに関わった保育園もだいぶ落ち着いてきたし、もう一度福岡に戻りたいという気持ちがあったので、また家族と一緒に引っ越してきました。そのタイミングで真衣子さんと再会して。色々とお互いのやりたいことについて話をする中で、子どもたちが安心して過ごせる居場所づくりをしたいねと意気投合したんです。アパートを借りて放課後に子どもたちが過ごせる空間をつくろうかとも考えたのですが、お互いに生活がある中で、ボランティアで場所を維持していくのは難しいという課題もありました」

──ずっと存続できる居場所を、と考えたのですね。

尚代さん「子どもたちの居場所を維持するためには事業としてやっていく必要があります。そこで辿り着いたのが放課後等デイサービスという選択肢だったんです。運営するにあたって保育園での保育とはまた異なる専門性が必要で、障害児への支援や療育についても1から学ぶことになります。だけど、挑戦してみようと決めました」

のいえを盛り上げるムードメーカーの保育士たち。「自分のやりたかった形」を見つけた


のいえの定員は1日10名。1人ひとりの子どもたちと丁寧に関わっていける点も魅力の一つだ。2つの施設では保育士や理学療法士、作業療法士、障がい者スポーツ指導員などさまざまな専門性を持つスタッフが活躍している。

「六本松のいえ」に保育士として勤務する扇先生と井浦先生に話を聞いてみた。

──お二人はなぜ、のいえで働こうと思ったのでしょうか? また、入職から1年を迎えるとのことですが実際に働いてみていかがですか。

扇先生「僕は大学を卒業した後に保育園に就職し、2年目で障害児をサポートする担当になりました。しかし、園の方針と自分の保育観が合わず壁にぶつかってしまったんです。行事の練習を嫌がる子に対して、『保護者を喜ばせるには』『行事を成り立たせるには』という理由で参加を強要するような方針の園で……。自分の大切にしたい保育とはかけ離れていたし、そこで保育をしていると自分自身にも嘘をついているような気持ちになってしまい退職を決めました。じゃあ次はどこで働こう、障害のある子を優先したい、優先できる環境はどこにあるのか。そう考えていたときにのいえに出会いました。現在はのいえで1人ひとりの子どもたちに向き合うことができ、これが自分のやりたかった形だと実感しています」

井浦先生「僕もここに来る前は保育園で3年ほど働いていました。もともと子どもと関わる仕事がしたいと思って保育士を志したのですが、保育園の仕事は予想以上にハードで、目の前にいる子どもたちと十分に向き合うことができず、もどかしい思いをしていたんです。もっと子どもと丁寧に関わることができる就職先を探し、のいえに転職することにしました。入ったばかりの頃は子どもたちとなかなか信頼関係を築けず大変だったんですけどね(苦笑)。しかし時間をかけてじっくりと関わっていくと、子どもたちも心を開いてくれました。特に男の子たちは同性だからなのか、まるでお兄ちゃんのように慕ってくれています」

──お二人が子どもたちと楽しそうに関わっている様子が目に浮かびます。

扇先生「子どもたちををどうやって喜ばせようか毎日試行錯誤しています。たとえば先日のひな祭りでは、スタッフが顔を白塗りしました(笑)」

井浦先生「その後、顔がカピカピのまま公園にも行ったんですよ(笑)。近所のお年寄りの方には『すごい顔しとるね、明日ひな祭りやけんか』って話し掛けられました」

扇先生「こういうことをいつもしているので、最近は子どもたちも慣れてきちゃって……。もう、またやってんな、みたいな反応なんですよ(苦笑)。でもなんやかんやで、子どもたちはこういうのが好きなんですよねえ。僕たちも毎回全力でやっています」

もともとは学友、今は同僚。それでも変わらない関係性


子どもたちの姿を思い浮かべながら普段の活動についていきいきと語る扇先生と井浦先生。実はそんな二人も、同僚になる前は同じ大学で保育を学ぶ友人同士だった。

井浦先生「大学で隣の席に座っていたのが扇先生でした。卒業後の就職先は別々でしたが、二人とも3年目で保育園を辞めて、ほぼ同じタイミングでのいえのスタッフになりました。同僚になったからといってお互いの関係性は以前と変わらないです。嫌なことがあれば正直に言いますが、それで関係が悪くなったりやりづらくなることはありません。ここは自然体でいることが許されている環境だし、スタッフみんな仲が良いので素でいられるなあと感じます」

扇先生「周りの人たちからもすごく支えられています。自分一人ではできないことも、仲間が二人、三人といれば実現できる可能性が高まります。僕たちがありのまま楽しんでいる姿を、盛り上げたり押し上げたりしてくれる仲間たちがいることは、とてもありがたいなと感じています」

組織が大きくなったことでスタッフが得意分野を活かせるようになった


子どもたちを楽しませるためにアイデアを膨らませ、次々に挑戦していくスタッフたち。話を聞かせてくれた扇先生と井浦先生は「のいえに来てから自分のことが好きになった」という。子どもたちだけでなく、大人たちも笑顔でいられる環境づくりのために代表の二人はどのようなことを意識しているのだろうか。

──スタッフの方たちが自分らしくのびのびと働いている様子が伝わってきます。ここは、子どもたちだけでなく、保護者やスタッフにとっても重要な場所なんですね。

真衣子さん「スタッフが子どもたちと楽しそうに関わっている様子を見ると、私もすごく幸せな気持ちになります。現在は月に一度のペースで子ども食堂(のいえ食堂)も実施しているんですが、子ども、保護者、地域の人との繋がりや出会いの輪が広がっています」

尚代さん「のいえを始めてから、“場所”の重要性を実感しています。人のご縁が生まれ、広がっていくこの場所を維持していかなくてはと強く思うようになりました」

──スタートから2年が経ちますが、振り返ってみていかがですか。

真衣子さん「私はもともと大きな認可保育園で働いていたのですが、開業当初ののいえは4人だけの小さな組織でした。少人数のため1人の影響力が強くなりすぎてしまったり、目の前のことをとにかくすべてやらなくてはと必死になることによりミスも増えます。それでスタッフに注意する回数も増えてしまって……。少ない人数での組織づくりの難しさを痛感しました」

尚代さん「スタートから1年間くらいは苦戦したよね。施設が1つのときは、ここが合わない人は別の場所に異動するといった調整もできなかったし、小さな組織の中で課題を解決していくのにも限界がありました。でも、現在は施設が2つに増えて組織の人数も多くなり、やっとチームづくりが軌道に乗ってきたように感じます。採用やチーム同士の話し合いも以前よりスムーズにできています」

真衣子さん「スタッフが個性を出して活躍できるようになったのも、組織の人数が増えてからかもしれません。特に扇先生や井浦先生は、二つの事業所を行き来しながら場を盛り上げてくれたり、職員や子どもともすぐに馴染んで楽しい雰囲気にしてくれたり、それぞれの持ち味を発揮して活躍してくれています。ゆとりがないと1人ひとりの良さを活かすことが難しくて……。2年経ってゆとりが生まれたので、これからはみんながそれぞれの良さを発揮していけるといいねと話しています」

自由な発想力を活かして成長できる環境

──Instagramも拝見しましたが、子どもたちが楽しそうな様子だけではなく、スタッフの方たちの魅力も伝わってきます。

尚代さん「応募してくれる方たちの多くがInstagramを見て来てくれるんですよ。企画や演出は扇先生と井浦先生が担当してくれているのですが、『のいえはこういう場所!』というのを、ありのまま楽しく発信してくれています。リアルな内容だから見てくれる人にも魅力が伝わるのかもしれませんね」

──スタッフのみなさんは自分の頭で考えて周りを楽しませようとしていて、まるで発想のエンターテイナーみたいです。

真衣子さん「みんな本当にサービス精神旺盛なんです(笑)。新しいスタッフが入ったときにスタッフ同士が他己紹介をしたんですが、扇先生は相手の紹介文をTシャツに書いて登場して、みんなを楽しませてくれました。ほかのスタッフもパネルシアターを使ったり、動画を作ったり、かなり本格的で……! 日々の仕事をする中で、疲れたり辛いときもあると思うんです。でも、意識して場を明るくしたり、他の職員のよいところを伝え合ったり、スタッフたちがそういうふうに場づくりをしてくれているのはとても大きいですね」

──最後に、お二人はどんな人と一緒に働きたいですか。

尚代さん「自分の意志で何かやりたいことがある人。もちろん最初から完成形を求めているわけではありません。こういう自分でありたいとか、こういう場所にいきたい、子どもとこんなふうに関わっていきたい……そんな想いが少しでもあれば、ぜひここで育てていってほしいです」

真衣子さん「決められたことをやるほうが楽、指示されたことをやるほうが得意という人にとっては辛くなってしまう場所かもしれません。だけど、『こういうことをやってみたい!』という意欲のある人にとっては力を発揮しやすい場所だと思うんです。のいえが必ずしも全員にとって働きやすい場所ではないという前提で、自分に合っているかどうかを見極めてください」

二人のママ友のアイデアから始まった、子どもたちの居場所づくり。子どもを中心に、保護者もスタッフも地域の人々も巻き込んで、どんどん輪が広がっていく。

「感謝している」「信頼しているから実現できた」「彼らは本当にすごいんです」
取材の中で、4人から何度もそんな言葉を聞いた。

大人たちの強い信頼関係、そしてお互いを尊敬し学び合える環境が土台にあるからこそ、これからもこのあたたかい場所が続いていくに違いない。そう確信した。

 

募集要項

募集要項

法人名 NPO法人 noie
園名 放課後等デイサービス六本松のいえ
所在地 福岡市中央区梅光園1-2-7 2F
電話番号 092-753-9912
園児数 30人(一日の利用数10人)
職員数 6人
募集職種 保育士
仕事内容 児童の療育
スタッフ間の会議
児童の送迎
保護者対応
雇用形態 (1)正社員 (2)パート
給与 (1)220,000円〜350,000円
(2)時給1,100円
昇給年2回(4月、9月社内規定による)
賞与年2回(業績による)
*試用期間 6か月(試用期間中給与の変動なし)
待遇 / 福利厚生 交通費支給(上限1万円、一部規定による)
社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)
役職手当
各種手当
社員研修プログラム
社内イベント
社内表彰制度
資格取得支援
サークル活動(趣味)支援制度
育休・産休制度
外部研修制度
飲み会費補助 *飲み会の強制参加なし
ほか、制度多数あり!
勤務地 福岡市中央区梅光園・高宮
勤務時間 (1)9:00〜20:00の間でシフト勤務
(2)10:00〜19:00(週1日以上)
休日休暇 週休2日
月曜日〜土曜日のシフトによる
応募資格・条件 保育士資格
求める人物像 熱意を持って仕事に取り組む人
選考プロセス 1、施設見学・面接
2、体験
3、最終面接
ホームページ https://npo-noie.com/
Instagram https://www.instagram.com/
noie_ropponmatsu_takamiya

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